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エミイの宝箱

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エレパイオ

ALOHA
あちこちで新緑の木々が萌えて、さわやかな季節ですね~。1年のうちで最も HAWAI'I に似た気候を肌で感じます。四谷スタジオに隣接するイラク大使館建設予定地(いつになったら立つのか不明)には、3本の大きな樹がググっとそびえていて、おかげさまで青々とした若葉が幾重にも織り成し、サワサワと薫風に吹かれなんとも心地良いです。この、なんじゃもんじゃの木は「クスノキ」だと思われるのですが、これがまた季節ハズレのメチャ落ち葉で。冬場は常緑のまま耐え、春に新芽が吹くと赤く色づいた古い葉を次々に落とします。掃き清めてくれる生徒に感謝をする毎日ですが、母によれば「常盤木落葉ときわぎおちば」とは初夏の季語だそうで....そう聞くと風情がありますわね。

近くにある新宿御苑は、東京でも数少ない"探鳥スポット"都会のオアシスです。どうやら小鳥達はお散歩、いや"お散飛"おさんぴの途中で羽休めにこのクスノキに立ち寄るらしく、レッスン中に清々しいさえずりを届けてくれるんです。癒やされる~ぅ♥️メジロやシジュウカラはしょっちゅう!先日は、お尻にひらひらの尾羽をたくさんつけた多分"ヒヨドリ"がやって来ました。3階の窓からすぐ目の前に。「ひ~よ♪ひ~よ♪」と啼くたびに、い~よ!い~よ!それでいいよ♪と聞こえるのは私だけかしらん。ハワイ島キラウエアの森でさえずる鳥達が懐かしくてたまらなくなりました!

ハワイ固有種の鳥'ELEPAIO(エレパイオ)は、オアフ・カウアイ・ハワイ3島にのみ生息する(オアフ種は絶滅危惧鳥)ミステリアスなめんこい小鳥。「'UWA 'ELEPAIO 'IA KA WA'A」(カヌーはエレパイオの一声のもとに)という古典の唄があります。海洋国ポリネジアでは、古代から聖職とされてきたカヌー造り。カヌー職人は森に入ると、カヌーの女神 LEA(レア)に感謝のチャントを捧げてから適した木を探すのですが、その折は、エレパイオがとまる木は避けて伐採しました。なぜなら、"木喰い虫"を餌にするエレパイオが寄り集まる木はスカスカで!カヌー造りには適さないというワケです。無駄な伐採の阻止を誘導してくれるエレパイオを、ハワイの人々は女神レアの化身として敬いました。

今、再び人類がウィルスに憂うかなり以前から、世界の動植物は絶滅の脅威に晒されてきましたよねぇ。人類への警告。太平洋のどまんなかポツンと島国ハワイにおいては、環境破壊や感染症に対して、より敏感な鳥達が絶え間なく消えていきました。「人間様、いまさらかよ!」せめて私達は"レッドリスト"を作成されないようにしなくては。素敵な愛の森を育まなければ....。国境を超えたアロハのネットワークづくりが必要だな。と、ボッーとしていたら「ガァ~ガァ~」とあれ、八咫烏?足が三本あったような?
emiik.
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